無粋(by友岡)

或る人に何冊か贈られたからですが、このところ、江國香織の小説を読んでいます。


実に無粋なことながら、
ボクは、恋愛小説の類いを読む場合にも、手許にペンを用意して、気に入った一節に傍線を引きながら読みます。


「待つのは苦しいが、待っていない時間よりずっと幸福だ」(『東京タワー』p.118)


「決めているが、それはまだ、きょうのことではないのだった」(同上、p.214)


「能力さえあれば人間は自由なのだ」(同上、p.249)


「帰らなければならない時間がくる。問題なのはそのことなのだ」(同上、p.257)


「一緒に暮らすことと一緒に生きることは、必ずしも同じじゃない」(同上、p.260)